書は、東洋独自の芸術として世界に知られています。
その魅力は、文字を素材としてその視覚的造形や運筆の変化によって生ずる書線の表現にあり、それを味わうことにあります。
時には、筆・墨・硯・紙といった文房四宝の用具用材によって大きく左右されることもあり、そこには濃淡・潤渇・抑揚といった書独自の世界が生まれ、書き手の微妙な心情が表れてきます。
ここに初めて人と作品が一体となり、筆を通して「想い」を代弁してくれます。
私たち現代人は、詩や歌をどう表現するのか、今の様式に適応した表現はどういったものか、様々な視点から伝統と創作を求めていきたいと思っております。